【インプラント治療後の歯磨き】注意点や歯磨き粉の選び方を徹底解説

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「インプラント治療後の歯磨きは通常の歯磨きと異なるの?どうやってやるのがいい?」と疑問に思う方も多いのではないでしょうか。
インプラント治療後の歯磨きは、インプラントの持続と健康な口腔を保つために極めて重要です。そこでこの記事では、以下の内容を中心に解説しています。

  • インプラント後に歯磨きをしないとどうなる?
  • インプラント後の歯磨きの注意点6選
  • インプラント後の歯磨き粉の選び方

この記事を読むことで、インプラント後の歯磨きについて正しい知識を身につけ、インプラントの寿命を伸ばせるようになります。ぜひ最後までご覧ください。

インプラント後は歯磨きが必須

結論、インプラント後は歯磨きが必須です。適切に歯磨きをしないと、インプラントの寿命が短くなったり再度手術をする必要が出てきたりする可能性があります。

インプラント後に歯磨きをしないとどうなる?

インプラントは人工の歯のため、虫歯になることはありません。ですが、歯磨きをしないことでインプラント周囲炎を発症するリスクが高まります。
インプラント周囲炎は歯周病によく似た症状であり、歯磨きをしないことでインプラント周囲に溜まった歯垢・歯石が原因で炎症が起きます。インプラント周囲炎が重症化すると、顎の骨が溶けてインプラントと骨の結合が弱まり、最悪の場合インプラントが抜け落ちてしまう可能性があります。
インプラントが脱落してしまうと、インプラント失敗となりもう一度治療をおこなわなければなりません。
また、歯磨きを怠ることでインプラント以外の天然の歯が虫歯になるリスクも高まります。
よって、インプラント後の歯磨きは必須です。

インプラント後の歯磨きの注意点6選

インプラント後の歯磨きの注意点として、以下の6つを解説していきます。

  • インプラント手術当日はうがいや歯磨きをしない
  • インプラント後の抜糸まで患部に刺激を与えない
  • 毛先の細い歯ブラシを使う
  • フロスや歯間ブラシ・タフトブラシを使う
  • 仮歯は丁寧に磨く
  • 正しい方法で歯磨きをする

インプラント手術当日はうがいや歯磨きをしない

インプラント手術直後の当日は、手術部位に負担をかけないよううがいや歯磨きを避けるのがおすすめです。
手術部位がデリケートなため、過度な刺激は炎症のリスクを増加させる可能性があります。また、手術後の出血を抑えるためにも、歯磨きやうがいは避けるべきです。

インプラント後の歯磨きはいつから再開する?

インプラント後の歯磨きは、一般的に翌日から再開するのが良いとされています。ただし、インプラント手術後数日間は過度に歯磨きをしないようにしてください。
また、1人1人の口腔内の状態によって、歯磨きを再開する適切なタイミングが異なります。不安がある方は、歯科医師に相談し指示に従うようにしましょう。

インプラント後の抜糸まで患部に刺激を与えない

インプラント手術後から抜歯までの期間は、うがいや歯磨きをするときは患部に強い刺激を与えないようにしましょう。また、歯磨きは毛先の柔らかいものを使用し、優しくブラッシングしてください。

インプラント抜糸後は丁寧な歯磨きを心がける

インプラント抜歯後は、患部を清潔に保つために丁寧な歯磨きが重要です。歯茎から露出しているアバットメントに汚れが溜まりやすいため、優しく丁寧にブラッシングをして、インプラント周囲炎のリスクを減らしましょう。

毛先の細い歯ブラシを使う

インプラント後に使用する歯ブラシは、毛先が細いものを使用してください。毛先の細い歯ブラシであれば、歯茎を傷つけずに歯茎と歯の間に溜まった歯垢や歯石を効果的に取り除けるため、インプラント周囲炎の予防となります。

フロスや歯間ブラシ・タフトブラシを使う

インプラント治療後は、フロスや歯間ブラシ、タフトブラシの使用で、インプラント周辺の清掃を徹底的に行うことが大切です。
インプラント治療後は、歯間や歯肉のポケットに汚れが溜まりやすくなっています。そのため、通常の歯ブラシでは取れない汚れも多いです。そこでフロスや歯間ブラシ・タフトブラシといったものを利用することで、ピンポイントにインプラントを傷つけることなく汚れを取り除けます。

仮歯は丁寧に磨く

インプラント治療後に仮歯を入れている場合は、特に丁寧に磨くことが重要です。
仮歯は汚れが溜まりやすく、磨き残しがあると最近が繁殖しかねません。そのため、仮歯のブラッシングは念入りにおこなうようにしてください。

正しい方法で歯磨きをする

インプラント治療後は、正しい方法で歯磨きをおこなうことが不可欠です。正しい方法で歯磨きができていないと、歯垢や歯石が溜まってインプラント周囲炎のリスクが高まります。

インプラント後の正しい歯磨き方法

インプラント後の歯磨きは、以下の点を意識しておこなってください。

  • 力を入れすぎると歯ブラシの先が広がって磨き残しが出るため、優しい力で磨く
  • 歯ブラシを歯の表面にあて、小刻みに振動させて磨く
  • 人工歯をはめたあとは、人工歯に対して歯磨きを45度に傾けて磨く

また、丁寧に歯ブラシをしていても取りきれない汚れがあります。歯科医院で定期的にメンテナンスを受け、綺麗な状態に保つことがおすすめです。

インプラント後の歯磨き粉の選び方

インプラント後の歯磨きは、どんな歯磨き粉を使用するのかも大切なポイントです。今回は、インプラント後の歯磨き粉の選び方を4つに分けてご紹介します。

  • 市販の歯磨き粉で問題ない
  • フッ素入り歯磨き粉を使う
  • 研磨剤や顆粒入り歯磨き粉は使わない
  • 迷ったら歯科医師へ相談する

市販の歯磨き粉で問題ない

インプラント治療後も、市販の歯磨き粉を使用して問題ありません。市販の歯磨き粉は、歯を清潔に保ち、虫歯や歯肉炎の予防に効果的です。
また、市販の歯磨き粉には「化粧品に分類されるもの」と「医薬部外品に分類されるもの」のに種類がありますが、どちらを使用しても問題ありません。好みに合う歯磨き粉を使用するようにしてください。

フッ素入り歯磨き粉を使う

インプラント後は、フッ素入りの歯磨き粉を使用してください。フッ素入りの歯磨き粉は、歯を強化し虫歯の予防に役立ちます。
インプラント周囲の自然な歯も守るために、フッ素入り歯磨き粉の使用が良い選択となります。

研磨剤や顆粒入り歯磨き粉は使わない

インプラント治療後は、研磨剤や顆粒入りの歯磨き粉は使わないようにしましょう。研磨剤や顆粒が含まれる歯磨き粉は、歯表面やインプラントにダメージを与える可能性があるためです。
また、研磨剤や顆粒が歯周ポケットに入り込むことで、インプラント周囲炎のリスクが高まります。
インプラント後は、研磨剤や顆粒が入った歯磨き粉は避けるようにしてください。

迷ったら歯科医師へ相談する

歯磨き粉の選び方で不安や疑問がある場合は、歯科医師に相談すると良いです。歯科医師であれば、専門的な知識から1人1人に合った歯磨き粉を紹介してくれます。
わからないことはわからないままにせず、積極的に質問をするようにしましょう。

まとめ

インプラント治療後の適切な歯磨きは、治療の効果を長持ちさせ、さらなるトラブルを防ぐために不可欠です。歯磨きをする際の注意点や歯磨き粉の選び方など、インプラントに適したケア方法を取り入れることで、インプラントの寿命を伸ばすことができます。
今回ご紹介した内容を実践し、インプラント後の口内を清潔に保ちましょう。
おくだデンタルクリニックでは、インプラントのご相談を随時承っています。インプラントを検討中の方やインプラントについて不安がある方など、ぜひお気軽にお問い合わせください。

この記事の監修者

本院院長 奥田 健太郎

略歴

2002年 日本歯科大学卒業
2002年 歯科医師免許取得
2003年 医療法人京和会梅田歯科 勤務
2005年 医療法人武内歯科医院 勤務
2009年 おくだデンタルクリニック開院 院長就任
2010年 九州大学大学院 博士号(歯学博士) 取得
2010年 九州大学大学院 歯学府 卒業
2011年 医療法人社団 健光会 設立
現在に至る

所属学会

アメリカインプラント学会
日本口腔インプラント学会
国際口腔インプラント学会
AAIDアメリカインプラント口腔学会
日本顎咬合学会